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2022.12.26

変動損益計算書と損益計算書の違いと活用法

会計

損益計算書はご存知だと思いますが、変動損益計算書の活用をしていますか。
損益計算書を一歩進めることで、より柔軟に損益管理ができるようになります。

損益計算書と変動損益計算書の違い

損益計算書とは、売上から売上原価を控除して売上総利益を出し、そこから販管費等の経費を控除して、経常利益を出す計算書類です。
これに対し、変動損益計算書は、費用を売上の増減に応じて増減する変動費と、売上の増減に関係なく発生する固定費に分けます。
変動費は原材料費のようなもの、固定費は人件費や家賃、光熱費のような費用です。
まず、売上高から変動費を控除して限界利益を出し、そこから固定費を控除して、経常利益を出す方式です。

業績判断がしやすくなる

変動損益計算書は、売上の増減に応じた限界利益の変動を確認することが可能です。
そのため、通常の損益計算書より、業績をより柔軟に判断しやすくなります。
通常の損益計算書では、売上原価に固定費が含まれるので、リアルタイムでの売上利益がわかりにくいです。
変動損益計算書を利用することで、原材料高騰時などの利益の変動も見えやすくなり、早めの対策をとることも可能になります。

まとめ

変動損益計算書は通常の損益計算書とは異なり、経費をまとめて控除するのではなく、変動費と固定費に分けます。
変動費だけを控除した限界利益もわかるので、売上の増減に応じた限界利益の変動がわかりやすくなり、より柔軟に業績判断ができるのがメリットです。

雲野会計からの掘り下げポイント

損益計算書は「詳細」、変動損益計算書は「成績表」

損益計算書は勘定科目が細かく配置されており、「今月何があったか」に関して、個別に詳細原因を探ることには適しています。
しかし、損益計算書だけを眺めて子葉の部分はわかっても、会社の全体像、実態を把握することは中々困難です。
会社の「成績」は今どうなっているのか。それを把握出来るのが変動損益計算書です。
変動損益計算書を読み解くことが出来るようになると、体感的に会社の今の実態を把握することが可能になります。
会社の健康状態を把握することは、会社で起きている一つ一つの事象に神経を通していくような作業になりますが、一番最初の作業は「変動損益計算書」を通して行うのが最も適していると言えます。
損益計算書はあくまでも「補うもの」と捉え、「自社の業績把握」は変動損益計算書で行うことを目指すと良いでしょう。

経常利益を上げるには、変動損益計算書に沿って考えると、3つしかない

多くの経営者は「経常利益」が黒字になることを目指されているはずです。
ではこの「経常利益」をどのようにして上げるか。
様々な手法があらゆる所で提唱されていますが、具体的な手法はともかくとして、変動損益計算書が理解出来るようになると、経常利益を上げる方法は結局3つにまとめられることに体感的に気が付くことができます。

  • 純売上高を上げる(パイを上げる)
  • 限界利益を上げる(粗利率を良くする)
  • 固定費を下げる(人件費、その他の固定費を見直す)

この3つは、全て変動損益計算書の構成そのものです。

雲野会計では

「変動損益計算書」の活用を積極的に推進し、経営者様が自社の業績を把握するためのご支援を行なっております。
監査担当者が会社まで訪問し、税務と会計的な視点で「月次巡回監査」を行い、監査後の業績報告会では、「変動損益計算書」を活用して全体像の把握、「損益計算書」を活用して詳細の把握、さらに「キャッシュフロー」の確認を経営者様と一緒になって実施しております。


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